プログラマになるためのスキルを独学できる本です。
独学でプログラマーになったコーリー・アルソフ(Cory Althoff)さんが書いた著書で、著者がPythonを通して学んだエッセンスが書かれています。
こちらの本の感想を書いていきます。
どんな人におすすめか
- これからプログラミングを始めたい人
- エンジニアになりたいと思っている初学習者
- pythonの基礎を復習したい人
以下のように著者も書いていますが、この本はpythonの入門書という位置づけではありません。
Pythonを使ってプログラミングを紹介していますが、
伝えたい内容はPythonに限らない「プログラミング全般」の知識です。
プログラミングを学ぶだけでなく、エンジニアになるまでに必要なことを教えてくれます。
プログラミングを勉強して、エンジニアとして働きたい人におすすめの本になります。
上級プログラマーになるための本ではないので、対象となる読者層(入門者・初級者)から外れるとあまり役に立たない本だと感じました。
本の構成
前半はプログラミングの文法などの基礎知識、
中盤は開発環境などのプログラマーとして働くための知識、
後半はエンジニアとして成長していくために必要なことが書かれています。
pythonの文法が書かれているだけではないので、そこが他の書籍とは違うところになります。
感想
内容やコード例がシンプルでスラスラ読み進められる
文法の説明と実行例がセットになっているので、非常に分かり易いと思いました。
取り上げられている文法も実用的なものだけに絞られていたので、飽きることなく読み進めることができました。
よくある入門書だと、あらゆる文法を網羅的に説明されるので、覚えることが膨大でよく挫折していました。
分かり辛いといったレビューもちらほら見つけたので、全くプログラミング経験がない人にはハードルが高いのかもしれません。
個人的には非常に丁寧に解説してあり、分かり易いと感じました。
私自身が現役のエンジニアのため、あまり有用な知識を得ることはできませんでした。
よりエンジニアの高みを目指す本だと勘違いして読みましたが、あくまでもプログラマーになるための入門書です。
エンジニアの常識を知ることができる
「プログラミングやったことがあります」と言える最低限の知識は身につくと思いました。
(逆にこの内容を知らないとエンジニアとして業務ができないレベルです。)
pythonの文法だけでなく、パッケージ管理、bashやgitについても記載されているので、開発に必要なことは一通り書かれていました。
著書内で説明している内容は最低限だけなので、実際に働くためにはもう少し深堀して自分で調べていく必要はあると思います。
著書の経験談のため、具体的でわかりやすい
著者のコーリー・アルソフさんは、1年間の独学でソフトウェアエンジニアになった経歴の持ち主です。
その後、シリコンバレーで複数のスタートアップに参画してフルスタックエンジニアとなりましたが、著書に記されている内容は最初の1年の独学部分だと思われます。
プログラミングが書けるようになった後、どうやってプロダクトにするのか、どうやって仕事を見つけるのかについて、体験を元に書かれています。
エンジニアにとっては当たり前のこと(指導するときに言い忘れがちなこと)もきちんと言語化されていて、まるで本がメンターの役割を担ってくれていると感じました。
書籍の情報
出版社 | 日経BP |
著者 | コーリー・アルソフ (著), 清水川 貴之 (訳), 新木 雅也 (訳), 清水川 貴之 (監訳) |
発売日 | 2018年2月26日 |
定価 | 2,200円(税別) |
ISBN-10 | 4822292274 |
判型 | A5・322ページ |
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