【書評】Webを支える技術―HTTP,URI,HTML,そしてREST WEB+DB PRESS

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【書評】Webを支える技術―HTTP,URI,HTML,そしてREST WEB+DB PRESSAIの書籍

Webに関する書籍で非常に評判の良い「Webを支える技術」の書評を書きました。

2010年の出版された本ですが、Webの基礎的な知識について体系的に分かりやすく書かれています。

ITエンジニア本大賞2014のベスト10にも選ばれた書籍です。

 

ジャンルWeb
評価5.0
難易度2.0
対象者初級エンジニア
ページ数A5・400ページ
一言コメント初めてWebアプリやWebAPIを作成するエンジニアにオススメの本です。
1から丁寧に解説されているので前提知識は不要で、比較的読み進めやすい書籍となります。

 

どんな人におすすめか

初めてWebアプリやWebAPIを作成するエンジニアにオススメできる書籍です。

  • 初めてWebアプリやWebAPIを作成するエンジニア
  • Webに関する基礎知識を習得したい人

Webの基礎的な知識がない初学習者が対象になります。

HTTP,URI,HTML,RESTが何か説明できないのならば読んでおくべきだと思います。

 

本の構成

Webサービスに携わるなら最低限知っておくべき内容が分かりやすく書かれた書籍です。

概念だけでなく、Webサービスの設計についても記されています。

 

達人プログラマーの目次
  • 第1部 Web 概論
    • 第1章 Web とは 何 か
    • 第2章 Web の 歴史
    • 第3章 REST ─ Web の アーキテクチャ スタイル
  • 第2部 URI
    • 第4章 URI の 仕様
    • 第5章 URI の 設計
  • 第3部 HTTP
    • 第6章 HTTP の 基本
    • 第7章 HTTP メソッド
    • 第8章 ステータス コード
    • 第9章 HTTP ヘッダ
  • 第4部 ハイパーメディアフォーマット
    • 第10章 HTML
    • 第11章 microformats
    • 第12章 Atom
    • 第13章 Atom Publishing Protocol
    • 第14章 JSON
  • 第5部 Webサービスの設計
    • 第15章 読み取り 専用 の Web サービス の 設計
    • 第16章 書き込み 可能 な Web サービス の 設計
    • 第17章 リソース の 設計

 

本の内容を少し紹介

各章でどんなことが書いてあるのか、概要を紹介します。

 

第1部 Web 概論

第1部では、Webの技術的なバックグラウンドとアーキテクチャについて解説されています。

Webという大規模なシステムを機能させるには、シンプルで手軽な方式が受け入れられRESTが普及しました。

 

RESTはWeb全体のアーキテクチャスタイルであり、WebサービスやWebAPIでもRESTの約束を守ることが重要です。

RESTの制約は以下の通りです。

RESTの制約
  • クライアント/サーバ:ユーザインタフェースと処理を分離する
  • ステートレスサーバ:サーバ側でアプリケーション状態を持たない
  • キャッシュ:クライアントとサーバの通信回数と量を減らす
  • 統一インタフェース:インタフェースを固定する
  • 階層化システム:システムを階層に分離する
  • コードオンデマンド:プログラムをクライアントにダウンロードして実行する

 

 

第2部 URI

第2部では、URIの構文やWebサービスやWeb APIにおいてどのようにURIを設計すべきかを解説しています。

URIの変更によりリンク切れを起こすことは非常によくあることですが、webシステムの提供の根幹を揺るがす大きな問題です。

URIを変わりにくくするということを意識して設計することが非常に重要です。

 

URIの設計指針には以下のような観点があります。

URIの設計指針
  • URIにプログラミング言語依存の拡張子を利用しない(.pl、.rb、.do、.jspなど)
  • URIに実装依存のパス名を利用しない(cgi-bin、servletなど)
  • URIにプログラミング言語のメソッド名を利用しない
  • URIにセッションIDを含めない
  • URIはそのリソースを表現する名詞である

 

第3部 HTTP

第3部では、HTTPのプロトコル仕様とWebサービスやWebAPIを開発する際にどのようにHTTPを利用するべきかについて解説しています。

 

HTTPではクライアントが出したリクエストをサーバで処理してレスポンスを返します。

クライアントで行われること
  • リクエストメッセージの構築
  • リクエストメッセージの送信
  • (レスポンスが返るまで待機)
  • レスポンスメッセージの受信
  • レスポンスメッセージの解析
  • クライアントの目的を達成するために必要な処理
サーバで行われること
  • (リクエストの待機)
  • リクエストメッセージの受信
  • リクエストメッセージの解析
  • 適切なアプリケーションプログラムへの処理の委譲
  • アプリケーションプログラムから結果を取得
  • レスポンスメッセージの構築
  • レスポンスメッセージの送信

 

感想

今まで何となく聞いたことのあるWebに関する概念をしっかりと理解することができたと思います。

あくまでも基礎的な部分のみしか載っていないため、もっと詳しい部分は他の書籍等で補う必要はありますが、最低限Webシステムを作るうえで必要な知識は得られました。

 

私は初めてAPIを作成する仕事をするときにこの本を読んで、無事業務を完了することができました。

エンジニアとしてWebシステムの構築に必要な知識は得られるので、初学習者やWebに苦手意識を感じている方は是非読んでみてください。

 

書籍の情報

 
出版社技術評論社
著者山本陽平
発売日2010年4月8日
定価2,570円(税別)
ISBN-104774142042
判型A5・400ページ

 

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